高杜 一榮の世界

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モノローグ

20160314月曜日

昨日テレビで凄いニュースを知った。日本で初の発明。それも時計型の人工透析器だからびっくり。何故そのニュースに過激に反応したかといえば、今から数十年前に人工透析中の元医師で禅僧に禅を講義してもらっていたから。彼は、以前はスポーツ万能の元気な青年だったが腎臓病となり、いつの間にか人工透析をしなければならない身体になっていた。彼に禅を教えてもらっていた時に、尋ねたことがある。何故禅を信奉するようになったのかと聞いてみると凄まじい宗教へのこだわりがあった。身体が病んでからありとあらゆる宗教を遍歴した。その挙句にたどり着いたのが禅だった。それを聞いて彼の過酷な人生が生半可なものではないと判った。彼が明日をも知れない命だと聞いていつ黄泉の世界に旅立つのか、と会う度に気になっていた。結局彼の葬式まで参列した。御棺の中に用意していた手紙をそっと入れた。今ではどう書いたのか不明だが、並み居る参列者が御棺に手紙を入れるのを見ていたらしい。誰も何も言わなかったが、彼のお姉さんが後で近寄って一言述べられたが何を言われたのか今は思い出さない。そういえば彼は凄い美形で、かなり女性にもてたらしい。御棺に入れたのは恋文だったかと尋ねられたような気がしたが、内容は「今までありがとうございました」だけだった、と思う。晩年の彼は美形だったが、黒ずんでいたことを思い出す。朝から葬式の話で申し訳ないが、今となっては彼が遺してくれた言葉を宝のように思っている。どういう言葉か?って。それは打ち明ける気になった時のお楽しみ。
2016年03月14日 08:42